ズームレンズの特徴と使い方は?種類やおすすめシーンも併せて解説!

この記事では、ズームレンズの特徴、メリットとデメリット、使い方、そして様々な撮影シーンでの活躍について詳しく解説しています。

ズームレンズの選び方や種類についても触れられており、初心者から上級者まで、カメラユーザーに役立つ情報が満載です。

特に、ズームレンズを使うことの便利さや、どのようなシーンで活躍するかが具体的に紹介されています。

目次

ズームレンズの特徴

ズームレンズにはいくつか特徴があります。

良いところ・悪いところ、それぞれありますが主に以下の通りです。

メリットデメリット
レンズの付け替えが減る
荷物が減る
暗い(F値が高い)レンズが多い

ズームレンズが持つメリット

ズームレンズを所有することのメリットは主に以下の通りです。

  • レンズの付け替えが減る
  • 荷物が減る

レンズの付け替えが減る

ズームレンズを使用することによって、レンズを付け替える回数が減ります。

例えば、焦点距離が24㎜~105㎜のズームレンズを、カメラに装着しておけばその焦点距離内で撮影する場合、レンズの付け替えをせずに済みます。

写真撮影をするときは一瞬のシャッターチャンスも逃さず撮影したいものです。

そんなとき、ズームレンズはレンズの付け替えが発生せずにシャッターチャンスを逃すことも減るでしょう。

荷物が減る

ズームレンズは1本で幅広い焦点距離をカバーできることが多いです。

そのため、カバーしている焦点距離内のレンズを持ち歩かなくてもよいので、撮影時の荷物も少なくなります。

特に旅行や観光など、極力荷物を少なくしたいときにはカメラ本体と高倍率のズームレンズ1本を持っていけば、ほとんどのシーンをカバーすることができるのでおすすめです。

頻繁に旅行に行く方には非常におすすめです。

ズームレンズのデメリット

ズームレンズのデメリットは、主に以下の2点です。

  • 価格が高い
  • 暗い(F値が高い)レンズが多い

それぞれ解説します。

価格が高い

ズームレンズは購入すると、単焦点レンズと比較して高価になることが多いです。

単焦点レンズと違い、複数の焦点距離で撮影するためのズーム機構や、どの焦点距離で撮影しても写真写りが劣化・悪化をさせないための技術がレンズに詰め込まれているため、価格が高くなっています。

ただし、高倍率ズームなどのズームレンズは複数の焦点距離をカバーできるため、1本の価格は高くても点焦点レンズを複数購入するよりも総額の出費は抑えられる可能性があります。

単焦点レンズを何本も購入するのであれば、高倍率ズームをメインに、よく使う焦点距離の単焦点レンズを買い足すなどをすると出費を抑えられるでしょう。

暗い(F値が高い)レンズが多い

ズームレンズは基本的に開放F値が高めの、暗いレンズが多いです。

基本的に一眼レフカメラユーザーからは開放F値が低いレンズが好まれることが多いです。

理由としては、開放F値が低いと暗所でも撮影がしやすく、ポートレート撮影で背景がボケやすいなどのメリットが多いためです。

ズームレンズは開放F値が比較的高いものが多く、望遠側となるとF値5.6ほどが最小値のものも多くあります。

中には大三元レンズや小三元レンズと呼ばれる望遠側でも開放F値が2.8で撮影できるレンズもありますが、基本的に高額なレンズとなるので、初心者にはなかなか手が出せるレンズではありません。

ズームレンズの購入や使用を検討しているなら、レンズの暗さによる光量不足はある程度我慢するか、ISO感度・シャッタスピードで補うことになるでしょう。

ズームレンズの使い方

ズームレンズは幅広い焦点距離を1本でカバーできるため、様々なシーンで活躍します。

もちろん、得意とするシーンがある反面、苦手なシーンもあります。

ズームレンズが活躍するシーン

次のようなシーンではズームレンズが非常に活躍します。

  • 旅行などで荷物を減らしたいとき
  • 遠くのものを撮影したいとき
  • 被写体との距離が把握しづらいとき

旅行などで荷物を減らしたいとき

ズームレンズは1本で幅広い距離の撮影をカバーすることができます。

旅行や観光地に行く場合には、極力少ない荷物で臨みたいことが多いと思います。

そんな時は20㎜~200㎜くらいの広角から望遠までの撮影を、カバーできる便利ズームを1本持っていけば安心でしょう。

旅行好きの方は高倍率のズームレンズを1本は持っておいてよいでしょう。

遠くのものを撮影したいとき

遠くのものを撮影したいときもズームレンズの出番です。

野鳥撮影や飛行機撮影など、遠くの被写体を撮影するときは望遠ズームで撮影すると急な画角調整も行うことができます。

特に野生の動物を撮影する際には、近寄りすぎると気配に気づかれて逃げられてしまうこともあるので、ズームレンズを使用して遠くから撮影するのがよいでしょう。

もちろん望遠の単焦点レンズで撮影することも不可能ではないですが、撮影難易度は高いのでズームレンズを活用しましょう。

野生の動物などを撮影したい方はズームレンズを購入しておくのが良いです。

被写体との距離が把握しづらいとき

被写体との距離が把握しづらいときは、とりあえずズームレンズを持っていきましょう。

観光地や動物園、水族館などの撮影場所ではカメラから被写体までの距離がそれぞれ違ったり、事前にどれくらいの距離があるかわからないことも多いでしょう。

上記のような場合に単焦点レンズで撮影しようとすると、近すぎて画角に収まらなかったり、逆に遠すぎて小さく映ってしまうことがあります。

その点、ズームレンズであれば被写体との距離が把握できていないくても、ある程度の範囲はカバーできるので安心です。

初めての撮影場所に行くときはズームレンズがおすすめです。

ズームレンズが苦手なシーン

多くのシーンでズームレンズはおすすめですが、苦手な撮影シーンももちろんあります。

暗い場所(暗所)での撮影

ズームレンズは開放F値が高いものが多いので、暗い場所での撮影には向きません。

特に望遠側の焦点距離で撮影する場合は、F値が5.6や6.3となってしまうレンズも多いので夜間撮影は中々厳しいでしょう。

もしどうしても夜間の撮影をズームレンズでしたい場合は、ISO感度を上げることで明るく開放F値の高さをカバーすることができるでしょう。

とはいえ、ISO感度を上げると写真にノイズが出てくることもあるので、ISO感度の上げすぎには要注意です。

ズームレンズで暗所での撮影をするときは、画質が悪くなることを覚悟しておきましょう。

ズームレンズの種類

ズームレンズは焦点距離やレンズの特徴で種類を分けたり、呼び方が変わることがあります。

カメラで撮影しているとよく出てくるズームレンズの種類をまとめました。

距離別のズームレンズ種別

距離別でズームレンズを分ける際は、焦点距離で区切って以下の分け方をすることが多いです。

  • 広角ズーム
  • 標準ズーム
  • 望遠ズーム

それぞれ説明します。

広角ズーム

広角ズームは焦点距離の短いズームレンズを指しています。

大体最大焦点距離が35mm以下のズームレンズが「広角ズームレンズ」と呼ばれます。

Sonyのフルサイズでは、FE 12-24mm F2.8 GM(SEL1224GM)やFE 16-35mm F2.8 GM(SEL1635GM)などが広角ズームレンズとして分類されます。

撮影シーンとしては、風景をダイナミックに移したい場合や星空などを撮影する際に使用することが多いです。

標準ズーム

標準ズームは広角ズームよりも少し望遠で、汎用的に使う焦点距離のズームレンズを指しています。

焦点距離としては、大体20㎜以上135㎜以下のレンズが対象となってきます。

人間の目に映る景色と近い写真になるといわれている50㎜の焦点距離や、ポートレートでよく使用される85mm、135㎜を1本でカバーできるレンズもあるなど、幅広い用途に使用できるので1本は持っておいてよいでしょう。

Sonyでは、FE 24-105mm F4 G(SEL24105G)やFE 24-70mm F2.8 GM(SEL2470GM)などが代表的なレンズです。

ポートレートから動物、風景など1本でなんでも対応することができます。

望遠ズーム

望遠側の焦点距離が200㎜を超えるようなレンズは「望遠ズーム」と呼ばれることがあります。

通しF値によるズームレンズ種別

焦点距離によるズームレンズの呼び方のほかにも、通しF値でズームレンズを分けることもあります。

通しF値とは?

通しF値は、ズームレンズでよく使われる言葉です。

ズームレンズは一般的に広角側の開放F値が明るく、望遠側が暗くなります。

通しF値のズームレンズは、広角側でも望遠側でも開放F値が同じレンズのことを指します。

大三元レンズ

大三元レンズとは、通しF値が2.8のズームレンズのことを指します。

望遠側でも、F値2.8で撮影ができるのでズームレンズが苦手としている暗所撮影にもある程度対応できます。

ズームレンズの弱点をカバーしている大きなメリットがありますが、その反面「レンズが大きい」「高価格」などのデメリットがあります。

写りや解像度などは非常に満足できるレンズが多いので、ズームレンズをよく使用して撮影する方はお金に余裕があれば検討してもよいでしょう。

小三元レンズ

小三元レンズとは、通しF値が4.0のズームレンズのことを指します。

望遠側でも、F値が4.0で撮影することができます。

大三元レンズには劣りますが、望遠側でも4.0で撮影できるズームレンズは多くないので、望遠でも低いF値で撮影したい場合は候補に入ってくるでしょう。

大三元レンズと比較して、低価格なものやコンパクトなレンズも多いので手が届くものもあるでしょう。

最初から大三元レンズをそろえるのは中々難しいので、小三元のレンズですべての広角~望遠までをそろえてしまって、よく使う焦点距離のズームレンズだけ大三元レンズに置き換えるのもおすすめです。

ズームレンズのまとめ

今回はズームレンズの特徴や種類について書きました。

ズームレンズは1本持っておくだけで、様々なシーンに対応することができます。

特に20㎜~120㎜の間をカバーできる標準ズームレンズを1本持っておくと、普段使いから旅行まで持ち出せるので便利でしょう。

これからズームレンズを購入する予定がある方は、自分の撮影スタイルをよく考えて自分に合ったレンズを選んでみましょう!

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