どうも、リョウです!
夜景や太陽を撮ったとき、光源からピーンと放射状に光の筋が伸びている写真を見たことありませんか?あれが「光条(こうじょう)」です。
僕も最初は「どうやって撮るんだろう?」と思っていたんですが、正直、仕組みさえわかれば誰でも撮れます。特別な機材もいりません。カメラのF値を変えるだけで光条は出せるんです。
ということで、今回は光条の仕組みから、きれいに出すための設定やコツ、レンズの選び方までまるっと紹介していきます。
光条とは何か|光芒との違い
光条とは、写真の中で点光源から放射状に伸びる光の筋のことです。街灯や太陽など、強い光を放つものを撮影したときに現れます。よく「光芒(こうぼう)」とも呼ばれますが、意味はほぼ同じで、どちらも光の筋を指す言葉です。
厳密にいうと「光芒」は自然現象としての光の筋(雲の間から差す光など)を含む広い意味で使われることが多く、「光条」はカメラの絞り由来の光の筋を指すことが多い印象です。ただ、実際の撮影の場面では同じ意味で使われているので、どちらで覚えても大丈夫です。
英語では「Light star」や「Sunstar」「Starburst」と呼ばれています。
光条が出る仕組み|絞り羽根との関係
光条がなぜ出るかというと、レンズの絞り羽根の形状が関係しています。
レンズを絞る(F値を大きくする)と、絞り羽根が閉じて光が通る穴が小さくなりますよね。このとき、絞り羽根の「角」の部分で光が回折(曲がる)して、そこから筋状の光が伸びるんです。これが光条の正体です。
つまり、絞り羽根の角の数=光条の筋の数に関わってくるということ。絞りを開放(F値が小さい状態)にしているときは羽根がほぼ円形に開いているので、角ができにくく光条は出にくくなります。
逆にF値を大きく(絞りを絞る)すると、羽根の角がはっきりして光条がくっきり出るというわけですね。
F値と光条の関係
光条の出方はF値によって大きく変わります。以下の表は目安としてまとめたものです。
| F値 | 光条の出方 | 特徴 |
|---|---|---|
| F8 | うっすら出始める | 光条はわずか。画質とのバランスが良いF値 |
| F11 | はっきり出る | 光条と画質のバランスが最も良い。迷ったらここ |
| F16 | くっきり出る | しっかりした光条。回折ボケがわずかに出始める |
| F22 | めちゃくちゃ出る | 光条は最大だが、回折ボケで全体の解像感が落ちる |
僕の体感だと、F11〜F16あたりが光条と画質のバランスが一番いいです。α7III+FE 24-105mm F4 Gの組み合わせでは、F11で撮ると光条がしっかり出つつ画質もキープできるので、まずはF11から試してみてください。
F22まで絞ると光条はめちゃくちゃ出ますが、回折ボケ(後述)で写真全体がもやっとしてくるので、正直あまりおすすめしません。
光条が出やすい条件
F値を絞れば光条は出ますが、光源の条件によっても光条の出やすさは変わります。以下のような条件を意識すると、よりきれいな光条が撮れます。
- 点光源であること:街灯、星、太陽など光が1点に集中している光源ほど光条が出やすい
- 光源が小さく見えること:光源との距離が遠いほど点に近くなり、光条が出やすくなる
- 周囲が暗いこと:夜景のように背景が暗いと光条のコントラストが上がってくっきり見える
- 太陽が部分的に隠れていること:太陽を直接撮ると光が強すぎるため、木の枝や建物のエッジに太陽を半分隠すと光条がきれいに出る
ぶっちゃけ、夜景は光条を出す条件がそろっているので一番やりやすいシチュエーションです。僕も光条撮影は夜景から始めました。
光条が出やすいレンズの特徴|絞り羽根の枚数と本数の関係
光条の本数はレンズの絞り羽根の枚数で決まります。ここがちょっとややこしいんですが、以下のルールを覚えておけばOKです。
- 絞り羽根が奇数枚 → 光条は羽根枚数の2倍の本数になる
- 絞り羽根が偶数枚 → 光条は羽根枚数と同じ本数になる
なぜこうなるかというと、奇数枚の場合は各角から出る光条が重ならず別方向に2本ずつ出るためです。偶数枚だと対角の光条が重なるため、見かけ上の本数は羽根の枚数と同じになります。
| 絞り羽根の枚数 | 光条の本数 | レンズ例 |
|---|---|---|
| 7枚(奇数) | 14本 | FE 85mm F1.8 など |
| 8枚(偶数) | 8本 | FE 70-200mm F4 G など |
| 9枚(奇数) | 18本 | FE 24-105mm F4 G など |
| 10枚(偶数) | 10本 | FE 24-70mm F2.8 GM など |
| 11枚(奇数) | 22本 | FE 135mm F1.8 GM など |
光条の本数が多ければ良いというわけではなく、本数が少ないほど1本1本が太くシャープに見え、多いほど繊細で細い光条になります。好みの問題ですが、個人的には8〜10本くらいのすっきりした光条が好きです。
僕が普段使っているFE 24-105mm F4 Gは9枚羽根なので18本の光条が出ます。本数が多い分、繊細できれいな光条になるのでけっこう気に入っています。
また、円形絞りを謳っているレンズは開放付近では羽根の角が丸まっているため、絞らないと光条が出にくい傾向にあります。光条を出したいなら、しっかりF11以上に絞りましょう。
きれいな光条を撮るコツ5つ
コツ1:三脚を使ってブレを防ぐ
光条を出すためにF値を大きく(絞りを絞る)すると、取り込む光の量が減ってシャッタースピードが遅くなります。手持ちだとブレやすくなるので、三脚はほぼ必須です。
特に夜景での光条撮影はシャッタースピードが数秒になることもあるので、三脚なしではまずブレます。僕も夜景で光条を撮るときは必ず三脚を立てています。
コツ2:F11を基準に撮り比べる
前述のとおり、F11が光条と画質のバランスが良いスタートラインです。まずF11で撮ってみて、もう少し光条が欲しければF14やF16に上げる、という流れがおすすめ。
いきなりF22にするのではなく、F11→F14→F16と段階的に試すのがポイントです。
コツ3:光源を画面の端やエッジに配置する
太陽を撮る場合、画面の真ん中にドーンと入れるより、建物や木の枝で太陽を半分だけ覗かせるほうがきれいな光条が出ます。光源が少し隠れることで点光源に近づくためです。
夜景の場合も、画面内に光源が多すぎるとゴチャっとするので、構図で光源の数をコントロールするのがコツです。
コツ4:ISOは低めに固定する
三脚を使うならISOは100(ベース感度)に固定しましょう。高感度ノイズが減って、光条のディテールがよりシャープに写ります。
α7IIIの場合、ISO100でF11、シャッタースピードはカメラ任せ(Aモード)で撮れば、夜景でも問題なくきれいな光条が撮れます。
コツ5:レリーズまたはセルフタイマーを使う
三脚を使っていても、シャッターボタンを押す瞬間にカメラが揺れることがあります。2秒セルフタイマーを設定するか、リモートレリーズを使えばこの微ブレを防げます。
僕はスマホからα7IIIのImaging Edge Mobileアプリで遠隔シャッターを切ることも多いです。地味ですが、光条のシャープさに差が出ます。
光条を活かした撮影シーン
夜景
光条撮影の王道です。街灯やビルの明かりなど点光源がたくさんある夜景は、光条が映える最高のシチュエーション。
僕がα7III+FE 24-105mm F4 GでF11にして夜景を撮ったとき、街灯から放射状に伸びる光条がきれいに出て感動したのをよく覚えています。三脚+低ISO+F11、これだけで夜景の光条はバッチリ撮れます。
夜景撮影のより詳しいテクニックは夜景の撮り方まとめ記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
イルミネーション
冬のイルミネーションも光条が出しやすいシーンです。ただしイルミネーションは光源が密集していることが多いので、少し離れて望遠側で撮ると光条が1つ1つ分離してきれいに写ります。
広角で近づきすぎると光条同士が重なってごちゃついてしまうので注意です。
太陽(光芒撮影)
日中の太陽を使った光条(光芒)撮影は、ダイナミックな写真に仕上がります。木漏れ日の間から太陽を覗かせたり、山の稜線から太陽が出る瞬間を狙うと、放射状の光条がドラマチックです。
ただし太陽を直接ファインダーで覗くと目を傷める可能性があるので、必ずライブビュー(背面モニター)で撮影してください。
光条撮影の注意点
回折ボケに注意
F値を絞りすぎると「回折ボケ」という現象で、写真全体の解像感が落ちます。これは光が絞り穴の縁で曲がりすぎることで起こるもので、レンズの性能に関係なく発生します。
α7IIIの場合、F16あたりから回折ボケが目立ち始め、F22だとけっこうモヤッとします。光条を最大限に出したい気持ちはわかりますが、F16以下に抑えておくのが無難です。
ゴースト・フレアに注意
強い光源を撮影すると、光条だけでなくゴーストやフレアも発生しやすくなります。ゴーストは光源と反対方向に出る丸や六角形の光、フレアは画面全体が白っぽくなる現象です。
対策としては以下が有効です。
- レンズフードを装着する
- レンズの前玉を清潔に保つ(指紋や汚れがあるとフレアが出やすい)
- 構図で光源の位置を調整する(角度を少し変えるだけでゴーストが消えることがある)
- 保護フィルターを外してみる(フィルターの反射でゴーストが出ることがある)
めちゃくちゃきれいな光条が出ていても、ゴーストが目立つと台無しになるので、撮影時に背面モニターで確認しながら調整しましょう。
光条に関するFAQ
- Q. 光条はスマホでも撮れますか?
- A. スマホには物理的な絞り羽根がないため、光学的な光条は基本的に出ません。一部のアプリでクロスフィルター風の加工はできますが、一眼カメラのような自然な光条とは仕上がりが異なります。きれいな光条を撮りたいなら、絞りを調整できるカメラ+レンズが必要です。
- Q. クロスフィルターと絞りで出す光条は何が違いますか?
- A. クロスフィルターはレンズの前に装着するフィルターで、光源に関係なく均一な光条を加えます。一方、絞りで出す光条は光源の強さに応じて自然に変化するため、仕上がりはより自然です。ただしクロスフィルターはF値に関係なく光条が出るので、開放でボケを活かしつつ光条も出したい場合には便利です。
- Q. 光条の本数を変えることはできますか?
- A. レンズの絞り羽根の枚数で光条の本数が決まるため、同じレンズで本数を変えることはできません。光条の本数を変えたい場合は、絞り羽根の枚数が異なるレンズに交換する必要があります。F値を変えると光条の「強さ(くっきり度)」は変わりますが、本数自体は変わりません。
まとめ|F値を絞って光条を楽しもう
光条はF値を絞るだけで誰でも撮れる、シンプルだけどめちゃくちゃ楽しい表現です。
- 光条は絞り羽根の角で光が回折して生まれる
- F11〜F16が光条と画質のバランスが良い
- 絞り羽根が奇数枚なら本数2倍、偶数枚なら同数
- 三脚+低ISO+セルフタイマーできれいに撮れる
- 絞りすぎの回折ボケとゴーストに注意
僕はα7III+FE 24-105mm F4 GでF11にして夜景を撮ったとき、街灯から伸びるきれいな光条を見て「カメラってすごいな」と改めて感じました。設定自体は簡単なので、次の撮影でぜひ試してみてください。
カメラの基本用語に不安がある方はカメラ基本用語ガイドも参考にしてみてください。シャッタースピードの解説やα7IIIのおすすめ設定もあわせてどうぞ。